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今年になって、何か黒ボン号のためにいじったっけ?
(と、しばし考える。)
寒い頃に、車検のためいじった箇所を通るようにノーマルに戻したくらいで、他には手ー出してねーなー。
こんな長い間いじってねえのも久々だ。
色々と考えてる事はあるんだが・・・。
5月23日(金)
当カプチーノクラブに所属する"てんちょ"氏が、長年の塗装工経験を生かし、独立して「GARAGE WILD CAT」と言う店を立ち上げた。
私も何度か伺い、先日は我が家のファーストカー・ステップワゴンの左リヤウィンドー後端に出来たサビの修理塗装もやってもらった。
てんちょさんが、かねてから言っていた、
「ボンネットをもしやるのなら、ポイントをアドバイスするので、うちに来て自分でやってみたらどうですか?」
と言うのを真に受けて、やらせてもらおうと考え車を走らせた。
前にそんな話をしていたら、もし板金塗装するとしても、へこみ部分がペコペコしないように、裏の骨を補強しとかないとパテも剥がれちゃうよ。
と言う事で、先日アルミ板を折り曲がった所に重ね、ドリルビスで留めてある。
さらに、以前缶ぺで塗って剥がれ掛けたつや消し黒の塗装は途中までだが剥がしています。
3Mのスコッチブライト#400ってヤツでやってますが、軽とは言え、さすがロングノ−ズのボンネットは広い。
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GARAGE WILD CATに到着。
"てんちょ"さんに、お願いすると二つ返事。
早速塗装剥がしの続きですが、そこは個人事業所と言いながらもお店。
エア工具が使え、手作業とはちょっと違います。
エアツールのサンダーにサンディングペーパーを付け、ボンネットに残った塗装を削ります。
だが、コンプレッサーのパワー不足からポンプが回り出すと、エアも少な目になり回転が落ちるので、エアが溜まるのを待たなければなりません。
この少しの時間も惜しいので、スコッチブライトでシコシコと落とします。
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"モリケン"さんも休みだそうで見に来ただけなのに、スコッチブライトで手伝ってくれてます。
ボンピンとエアダクトのエアガイドを外します。
ボンネットを車から外した方が作業性が良いって事で外します。
外したボンネットはパイプで出来た塗装スタンドに乗せて作業。
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あと残り少しとなったところで、パテの硬化時間がもったいないと"てんちょ"さんがパテと硬化剤を混ぜて手本のパテ盛り。
プロの目から見た本格的パテ盛りなんて超初心者の黒ボンはドッキドキ。(笑)
先ずは、"てんちょ"さんの見本で、厚塗りパテを一番ひどい窪みに盛ってもらいます。
ここは10mmくらい凹んでてスゲー厚みが必要です。
初心者の私は先端の折れ目を曲げて戻した凹みに盛ります。
事故ったボンネットを無理矢理曲げて戻したもんだから、あちこち凸凹です。
先端とライト周辺だけでもやっとかないと格好つかないから、まあ適当に。
しかし、モリモリ盛ってお山が完成。(爆)
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モリケンさんは用事があると言う事で帰られて、パテが固まるまでの間に二人でお昼ご飯を食べに出掛け・・・もちろんラーメンでした。(笑)
戻って来て、固まるまでに残りの塗装は全て取れました。
パテ削りはペーパーと当て板のゴム板。
番手は確か180くらいだったか。
まともなラインと同じくらいの高さまでざっと削ります。
もう一度パテを混ぜてもらい、もう一回厚塗りパテ。
盛りの足りなかった所に入れます。
"てんちょ"さんに言わせると、カプチのボンネットは微妙なうねりがあって、面と面の合わせに神経を使うらしいです。(プロは)
私の場合はそんなのハナから分かりませんから。
ペーパーで削り、"てんちょ"さんがエアで表面に残った削れたパテを飛ばします。
そうするとパテの表面に1mmも無いような「ス」が現われます。
パテを盛った時に中に入った空気なんでしょうかね。
この中にパテを入れないまま塗料を吹くと熱くなった時にプクッと膨らんで来るそうです。
それと厚盛りパテを入れた部分全体に、薄付けパテを盛ってもらいます。
最後は水研ぎ。
雑巾に水を含ませて、絞りながら研いで行きます。
納得できる形になったら、エアで水を飛ばしながら、キッチンペーパーで拭き取ります。
乾いたら、シリコンオフで全体を拭き、脱脂します。
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次にサフェーサー。
どんな感じに吹くのか分からず、またも見本を見せてもらい、続いて吹きます。
パテの入れた部分を先に3度塗りするそうです。
そして他の部分は2度塗りくらい。
「いやぁ〜、むづかすぃ〜。」
陽の当たる所に出して置いて、乾いたら最後の水研ぎ。
表面をツルツルにして・・・なんて簡単に出来る訳ありません。
下のパテを飛び越し、地肌さえいくつも出しながら「まぁ、良いしょ。」(適当)
再びエアで水を飛ばし、拭き上げ。
乾いたら、もう一度、シリコンオフ。
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いよいよお待ちかねの塗装です。
ホント、塗装って聞いてたけど、下ごしらえの方が時間掛かるわ。
塗る色は、黒ボンの名を変える訳にもいかないので黒。
当然、つや消しですが、どの程度つやを消すのかは、お好みだそうです。
つやありより、ちょっとつやを消すくらいをオーダーして、調合してもらいます。
吹き始めました。
見本を見せてもらいますが、広いしまたも「むづかすぃ〜」。
ガンと塗る面の距離は20cmくらいで、腕を左右に振るのではなく腕は固定しておいて、体全体を左右に移動する感じだそうです。
しかも、塗る範囲は最初に横向きに一本塗ったら、1/3下にズラし、2/3が重なるようにして1/3づつ動かして進む。
ひえー。素人の初心者には難し過ぎます。
しかも正面から見て、横に吹いたら、次は側面から見て横に吹いて、ムラを作らないようにするとか。
さらにうちのはサメエラダクトがあって、ある程度中まで入れないと後で入ってなくて泣き見るって。
「ひえ〜、むずかすぃ〜。」
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垂れる寸前が一番良い厚さなんだとか。
もうそんな職人技が出来る訳ないじゃん。
当たり前ですが、餅屋は餅屋。
塗装屋は塗装屋です。
それでもどうにか完成。
乾くのを待って取り付けます。
ちょっとは格好良くなったかな。
いやいや、なかなかの出来栄え。
ほとんどやってもらったようなもんですが・・・。
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これだけ思いっ切り道具やら材料やら使わしてもらって、ご好意でなんて良いんですか?
「"てんちょ"さん、ありがとう。」(とゴマをする。)
あんまり俺みたいな客ばっかりだと、せっかく商売始めたばかりの「GARAGE WILD CAT」は存続の危機に陥っちゃうかも。
でも病み付きになりそう。
「今度はフロントバンパー塗らせてー。」
『おいッ!店つぶす気かい?』 (ごめんなさいm(_ _)m)
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